うわべだけの解釈に止まることなく、字句の伝統的な説明を乗りこえて、ひたすら法華経の核心に迫ろうとする、自由でスリルに満ちたかつてない講話集。
音楽、文学、芸術、科学など多岐にわたるエピソードの豊富さも話題をよび、さまざまな分野の人々から反響が寄せられています。
とびきり新鮮な、「今、生まれてきたばかりのような法華経」が聞きたい────。
そんな要望にお応えする全五巻です。
全5巻どこから読み始めても、楽しくて、分かりやすくためになり、法話の三拍子が見事にそろった内容となっている。けっして都合良く表層をなでているのではない。真正面から仏教、法華経の理解を高めることができる。
例えば、法華経でよく読経される『如来寿量品第十六』が収録されている第4巻でも、「本仏」「迹仏」との違いや「三界」などを詳述。寿量本仏とは何かに迫っている。自らの思考をさらけ出し、法華経について「自分で読み、考え、語る」姿勢で真読された教えは、スリリングな信仰の冒険と言える。一読を薦めたい。
1947年八幡市(現在の北九州市八幡東区)に生まれる。県立東築高校卒業後、早稲田大学商学部に入学。しかし、じんせいと社会に疑問を感じ、数年間の宗教的遍歴を経て仏門への出家をかついし、1973年池上本門寺の門を叩き、修行生活に。その後さらに数年間の修行期間を経て正式の僧侶となる。1978年立正大学仏教学部を卒業。名前を幸夫から尭隆と改名する。お寺からお寺への役僧生活を30年以上続け、2008年、神奈川県平塚市の日蓮宗・貞性寺の住職となる。